COLUMN
複勝率の平均は?データで見る競馬の確率
複勝率とは
複勝率とは、その馬が3着以内に入った割合のことです。予想の世界では「馬券圏内に来る確率」の目安として、勝率よりもブレが小さく扱いやすい指標とされています。
なお馬券としての複勝は、出走頭数によって的中条件が変わります。8頭以上なら3着まで、5〜7頭なら2着まで、4頭以下では発売されません。本記事では、予想指標として一般的な「3着以内率」を複勝率として扱います。
実測: 出走馬全体の複勝率は22.8%
JRAの2021年3月〜2026年7月、18,528レース・延べ255,209頭を実際に集計すると、出走馬が3着以内に入った割合は22.8%でした。
「平均複勝率は約30%」という言い方を目にすることがありますが、それは10頭立て前後を想定した目安です。3着以内に入れるのは1レースにつき原則3頭だけなので、理屈の上での平均は「3÷出走頭数」で決まります。実測した平均出走頭数は13.8頭なので、3÷13.8≒21.7%となり、実測の22.8%とほぼ一致します。
つまり「複勝率の平均」は1つの数字ではなく、何頭立てのレースかで大きく変わるのです。
出走頭数別の実測複勝率
| 出走頭数 | 実測3着以内率(レース数) |
|---|---|
| 8頭以下 | 41.8%(1,043レース) |
| 9〜11頭 | 30.9%(3,212レース) |
| 12〜14頭 | 24.1%(4,892レース) |
| 15〜18頭 | 19.6%(9,367レース) |
少頭数なら4割超、フルゲートに近いと2割弱。同じ「複勝率30%の馬」でも、8頭立てなら平均以下、18頭立てなら平均の1.5倍と、評価が正反対になります。複勝率を見るときは、必ず「そのレースの頭数での基準値」と比べることが重要です。
基準値を超える馬をどう見つけるか
平均が22.8%だと分かれば、次の問いは「平均を大きく超える馬をどう見つけるか」です。龍馬式統計新聞では、前走着順・上がり3F差・スピード指数(SI)・調教を組み合わせた100点満点のスコアで印を出しており、過去5年の検証では最上位の印「赤+」の複勝率は46.9%(N=725・統計的な下振れを見込んだWilson下限でも43.9%)でした。全体平均の2倍を超える水準です。
大事なのは、こうした数字が「当たる保証」ではなく「母集団に対する偏りの大きさ」だということです。確率で考える予想とは、平均22.8%の世界で、それより高い基準値を持つ馬を積み重ねて選ぶ作業に他なりません。
なぜ勝率ではなく複勝率で見るのか
馬の力を測る指標としては勝率もありますが、データ分析の現場では複勝率のほうが重宝されます。理由は2つあります。第一に、勝ち切れるかどうかは展開や不利といった運の影響が大きく、勝率は同じ馬でもブレやすいこと。3着以内まで範囲を広げた複勝率は、能力を安定して映します。第二に、該当データの数が単純に約3倍になるため、少ない出走数でも傾向がつかみやすいことです。
一方で、複勝率だけを見ると「堅実だが勝ち切れないタイプ」と「勝つときは勝つが飛ぶときは飛ぶタイプ」の区別がつきません。記事の前半で述べた頭数基準と合わせて、勝率・複勝率の両方を見比べるのが理想的な使い方です。
まとめ
複勝率の平均は一律の値ではなく、出走頭数で決まります。実測では全体22.8%、8頭以下で41.8%、15〜18頭で19.6%。「3÷頭数」という基準値を頭に入れておくだけで、複勝率の数字の読み方は大きく変わります。
※本記事の数値は実データの検証結果であり、的中を保証するものではありません。馬券の購入はご自身の判断と責任で行ってください。
公開日: 2026年7月16日
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